ルビンの壷、あるいは演劇 村川拓也論

はじめに 村川拓也の演劇作品はルビンの壺に似ている。ルビンの壺とは図地反転図形の1つ、壺にも向き合う2人の人物の顔にも見えるというあの図形の名前である。 たとえば、村川の演劇作品『ツァイトゲーバー』『言葉』『羅生門』ではそれぞれ「介護」「被災地での体験」「羅生門」というモチーフが扱われている。ところ…