オオルタイチ+金氏徹平+西川文章「ミュージックのユーレイ」

金氏徹平『四角い液体、メタリックなメモリー』展示空間でのイベント第2弾は音楽ライブ。
幽霊の衣装でオオルタイチが登場すると、金氏徹平の展示物のアクリルボードで作られたブースに入りお経(?)を唱える。お経が終わるとアクリルボードに油性マジックで線を書きはじめるのだが、アクリルボードには集音マイクが設置されており、書く際に生じる「キュー」「トン」という音が増幅され会場に流される(金氏の作品自体、もともとアクリルボードにマジックなどで線を引いたものである)。しばらく線を引いた幽霊はボックスから出て展示会場をフラフラと徘徊する。幽霊が展示物に触れると様々な音が鳴る(そういう仕掛けになっていたわけではなくて、リアルタイムでSEとして流してたっぽい)。展示物の一つから金氏の声が聞こえてくるが何を聞いても「ユーレイ」としか答えない。
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繰り返される「ユーレイ」という言葉はやがて「ユーレイ」コールとなって会場を包む。衝立ての後ろに姿を消したオオルタイチが再び姿を現わすと、その姿は雷神(?)へと変化していた。「今晩は!俵屋宗達です!」とライブははじまる。
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↑扇風機で雷神(?)に風を送る金氏さん。雷神(?)の衣装は快快藤谷香子作。
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ラストはアコギで沢田研二。手前で金氏がボードにラインを追加し、その「キュ〜、トン」という音は遠い花火のように響く。
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展示のお題として与えられているはずの「琳派」とどう関係しているのかは正直よくわからなかったけど(音楽のミックスが模倣と継承ってことだろうか)、ライブとしては最高だった。